文学研究と映画研究の新たな地平を求めて、文学研究者がアメリカ文学を代表する作品のアダプテーションをめぐる批評実践を試みる。文学と映画それぞれのメディアの表現方法の違い、原作と映画テクストの歴史性、改変の意味や効果などを論じる。

内容:崖の上のアリス 川本徹著. ヴェンダース、アメリカ古典文学に挑む 藤吉清次郎著. ニューディール・リベラリズムの遺産と反メロドラマの想像力 貞廣真紀著. 『ハックルベリー・フィンの冒険』の映画史 辻和彦著. リアリズム、ロマンスとモダニティ 堤千佳子著. 抑圧された〈感情〉のドラマ 新井景子著. 小説的社会と映画的世界 小林久美子著. モダン/ポストモダンな『グレート・ギャツビー』 杉野健太郎著. ひとりで歩く女 相原直美著. アメリカ大衆文化における民衆の想像力 中垣恒太郎著. プロダクション・コードを抜けて 山野敬士著. 裏切りの物語 諏訪部浩一著. ユダヤ人/黒人の表象としてのレプリカント 大地真介著. そのまなざしを受けとめるのは誰なのか 越智博美著. 覇権調整のシネマトグラフィー 宮本敬子著. ミスキャストの謎を追って 相原優子著. コーマック・マッカーシーの小説とコーエン兄弟の映画の対話的関係の構築をめぐって 山口和彦著