詩は書かれる先から読まれていった。小説は物議を呼んだ。批評は絶対支持か断固粉砕だった。難解さこそ美徳であった。知の権威が問われ、言語の秩序が揺らいだとき、文学はかつてなく輝いていた。1968年から72年まで、実験の時代の文学アンソロジー。

内容:告知と現実 四方田犬彦著. 寺山修司編『ハイティーン詩集』より 森忠明〔ほか〕著 芥狂太郎〔ほか〕著 藤原薫〔ほか〕著. 寺山修司選『高3コース』より 秋亜綺羅著 下高井戸慧弘門悦明著 原霙著. 声のない日々 鈴木いづみ著. 市街戦のジャズメン 佐藤泰志著. 〈同志達〉前史 石井尚史著. 俺の俑 芝山幹郎著. ジャズ宣言〈抄〉 平岡正明著. 地獄系24〈抄〉 平岡正明著. 永久男根16〈抄〉 平岡正明著. バリケードの中の源氏物語 藤井貞和著. 包囲〈抄〉 松下昇著. 『戯歌番外地』より. 唐十郎「河原者の唄」より 唐十郎著. 犬の静脈に嫉妬することから 土方巽著. 芸能の論理 吉本隆明著. 「血と薔薇」宣言 澁澤龍彥著. サドは裁かれたのか 澁澤龍彥著. 万博を嫌悪するあるいは「遠人愛」のすすめ 澁澤龍彥著. 「an・an」おめでたう 三島由紀夫著. 男らしさの美学〈抄〉 三島由紀夫著. 日本文学小史〈抄〉 三島由紀夫著. 行動学入門〈抄〉 三島由紀夫著. 「仙洞御所」序文〈抄〉 三島由紀夫著. 詩が若かったころ 福間健二著