ひとりひとりにも、人間関係にも、世の中全体にも(あるいは地球そのものにも)。
大きなストレスがかかる時代です。
そんな中で労わること、できてますか? 私はなかなかです。

というわけで、自分や周りを労わってみる新着本、入りました。

 

では、いつもどおり細かく見ていきましょう。

↑ まずは料理と利他。書名でもあり、この本棚のこの面を表すキーワードでもあります。一見弱点とも思える認知症や吃音を持つ人たちによる料理店やカフェ。「宅老所よりあい」の強烈な利用者と強烈な行動原理。障がいや認知症の本たち。ケアのための本たち。そして軋轢の本たち。

↑ そして料理。みんな大好きレシピ本、料理エッセイに料理小説。絵本もレストランにホテルと華やかです。さらに、その根源たる農業本は、在来種野菜の種を守り継ぐ農家さん発。

↑ 利他といえばケア、ケアと言えば体。体をいたわる銭湯、銭湯のある街や地域や島。体を考えることの延長が、世の中のつくりを考えることではないでしょうか? さらに延ばすと、そこにいるのは人間だけでなく……

↑ その下。生き物たちを巻き込んで、暮らしは続いていく。海外の生活。日常生活。暮らし方、エッセイ、猫。その下に並ぶ絵本は小さなおまじない、あくび、火の鳥と命。気になる一冊は、現代が切り離してきた、しかし決して切り離せない、汚れについて。

(今月の1冊!)
『汚穢のリズム きたなさ・おぞましさの生活考』(酒井朋子ほか編著、左右社)

↑ いきものあつまれ。イヌネコ鳥虫、カムイ、エイリアン、妖怪。ぼくらはみんな生きている(のか!?)。それを育むふるさと宮崎。我らが山仙人ブログの書籍版もぜひぜひお手に取って下さい!

↑ いきものたちを包むのは、宇宙含めた大きな世界。そして頭の中の大きな世界。科学書と哲学書、森羅万象を見つめた南方熊楠、揃えました。忘れちゃいけない絵本のいきものも、恐竜やねこ、どんぐり、化鳥(!?)まで。

↑ 頭の中の大きな世界から生まれるのが物語です。小説、マンガ、お好きなものをどうぞ。ジャンルも創作、スポーツ、学校生活、奇妙な人々、古今東西お好みで。さらに物語や記録をひっくるめる、「図書館」「落語」という区分も。

↑ 物語は遠い昔から、私たちの暮らしの中にありました。暮らしは身の回りの世界の中にありました。世界はワンダー(不思議)そのものです。身の回りの一つ一つを語る。歌う。記録する。

↑ 物語を作る人々、それが小説家。小説の書き方から小説家の記録、そして「ことば」「読書」もここにずらり。そうそう、椎葉に来てくれた小説家のタマゴ「秘境の文筆家」の作品もあるんですよ。

(今月の1冊・おかわり!)
『レゾンデートルの祈り』(楪一志、KADOKAWA)

↑ ことばの使い方は「話す・聞く」「読み書き」だけじゃありません。「詠まれた歌を取り合う」なんていう風雅で熱い遊び、競技かるたマンガの最高峰50巻を一気読み。そして和歌と同じく心を揺さぶるスピーチも、ことばが生んだものでしたね。さらに大統領繫がりで、世界で初めての女性大統領の話も絵本になってます。

↑ 時代をさかのぼった流れで、昔の日本を見てみましょう。古代、戦国、江戸から明治、幾度かの戦争を経て昭和、平成。国そのものの大きな歴史は、庶民ひとりひとりの暮らしの歴史の集合体です。(そして、それを経てきたお年寄りへと本棚は戻っていきます)

↑ 残念ながら、子どもたちも戦争と無縁ではありません。むしろいつだって、犠牲になるのは弱い順。難民の子どもたち、戦争と女性たち、そして子供同士/子どもVSおじいちゃんの争い。あるいは、子どもと大事な人とのつながり。

街に暮らしてるひとも、村に暮らしてるひとも、暮らしに悩んでるひとも、ぶん文Bunにどうぞお越しください。
争ってるひとは、銃を捨てよ図書館へ入ろう。

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今回の新着棚&ブログ記事は、自宅に1日で100匹の蚊が出た「飛び出す司書」。
チョークアートは、自宅に毎日1匹以上ムカデが出ている「灯り照らす司書」が担当しました。

ぼくらはみんな平和に生きていきたい。

(今月の1冊・もう一丁おかわり!)
『わたしのせいじゃない せきにんについて』( レイフ・クリスチャンソン、岩崎書店)

2024年 (令和6年)
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