

「椎葉村図書館ぶん文Bun」は全国的に見ても、とてもユニークな図書館です。椎葉村交流拠点施設Katerieの2階に上がった瞬間に、「こんな図書館見た事ない!」というたくさんの声が聞こえてきます。キーワードは“自由な発想”と“自在な編集”です。
【郷土資料から始まる図書館】
階段を上がり、最初に皆さんを迎えるのは「椎葉の風〜風土・風習・風景」という本棚です。日本の三大秘境であり、古くは椎葉平家伝説から、日本民俗学発祥の地ともいわれている椎葉村。山深く、歴史も深いこの地にまつわる郷土資料は本をたくさん集めています。まずはここで、椎葉村の風を感じて、それから、さまざまな本との出会いの旅がスタートします。
【図書館カウンター】
椎葉村交流拠点施設Katerieの2階に上がり、「椎葉の風」を見ながら正面にあるのが図書館カウンターです。本の貸出・返却のほか、利用者登録とカードの発行など、図書館に必要な手続きを行う、「椎葉村図書館ぶん文Bun」の全てのサービスの窓口となります。「この本はどこに?」「この作家の本はあるか?」から、知りたいこと、困ってることなど、漠然とした相談にもお答えいたします。ぜひぜひお気軽にお声がけくださいませ。
【居住地問わずつくれる貸出カード】
椎葉村内在住ではなくても、貸出カードの作成が可能です。当館のオリジナルキャラクター「コハチロー」がなんともかわいらしいデザインとなっています。旅のおともや、新しい本との出会いの記念にぜひご利用くださいませ。また、遠方からお越しの方からの返却は郵送でも受付しておりますので、ご安心くださいませ。
【自由で自在な本棚編集】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」の本棚は、普通にある面だけで構成される本棚とは違い、自由自在な形で組み立てられています。本棚にもぐったり、本棚に隠れてかくれんぼをしたりと、楽しみ方は人それぞれ。これは「本との出会いを楽しんでほしい」という、「椎葉村図書館ぶん文Bun」のコンセプトをそのままの形で実現した本棚になります。ぜひ、自由なスタイルで楽しんで下さい。
【エディット・キューブと椎葉村の杉板】
自由自在な本棚空間の構成を可能にしたのは、「エディット・キューブ」というユニット型の本棚の導入によります。長年の研究開発で導き出された、編集性に富んだ同じサイズのユニットの組合せで、レゴブロックのように、任意の立体本棚空間を創造することができます。この「エディット・キューブ」を骨格として、棚板や天板には全て椎葉村の杉材を活用しています。ぜひ木の手触りや香りもお楽しみください。
【独自の分類による自由な本棚編集】
全国のほとんどの図書館は日本十進分類法(=NDC)と呼ばれる分類で本が並んでいます。「椎葉村図書館ぶん文Bun」は、その分類を採用せず、独自の並べ方で本棚を構成しています。その分類は「椎葉の風」に始まり、「日本人の心」「時代の波」「未来の夢」「現代の剣」「科学の眼」「人類の歩」「芸術の彩」など、23のコーナーに別れています。また、この「心」「波」「夢」などの漢字1文字が棚番号になっています。普通の図書館は01、02、03やA、B、Cなどの機械的な棚番号ですが、あえてその棚のイメージを象徴する漢字1文字を棚番号にしています。これは、「椎葉村図書館ぶん文Bun」が“本を探す図書館”ではなく、“本と出会う図書館”を目指しているからです。
【ナビゲーションボードの活用】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」の本棚には、ナビゲーションボードが活用されています。「エディット・キューブ」は鉄で出来ていて、黒板塗装になってるので、チョークで絵や文字を書いたり、磁石で様々な案内を貼り付けることができます。それを活用して、さまざまな本の場所へといざなっていきます。
【九州初のLENコードの全面採用】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」の自由な本の並びによる徹底した本棚編集を可能にしたのが、全国の図書館では5例目、九州では初となるLENコードの導入によるものです。LENコードとは、カメレオンコードという物流業界やセキュリティ関係で使われているカラー認識コードを図書館用に特別に設定した、最先端の蔵書管理ツールです。普通の図書館は、裏表紙や表紙に貼るバーコードや、ICタグによる大袈裟で高価な装置によって蔵書の管理をしていますが、本と本棚の関係は管理していません。LENコードのパフォーマンスを最大限に引き出すチェンジマジックという蔵書管理システムを併用することで、本と本棚の関係を管理することが可能になり、特集棚や企画棚の編集などが自由自在にできるようになります。
【新聞コーナー/雑誌コーナー】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」では、新聞5紙、雑誌約30誌を館内でお楽しみいただけます。ゆっくりとお楽しみくださいませ。
【よりどりみどりの閲覧コーナー】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」にはいろいろな閲覧コーナーが用意されています。椎葉村交流拠点施設Katerie全体が靴を脱いで裸足で利用する施設になっているため、個別ブースで集中するもよし、クッションで寝そべるのもよし、思い思いのスタイルで読書をお楽しみください。いや、「椎葉村図書館ぶん文Bun」はおしゃべりや飲食も可能です。読書だけでなく、勉強や調べ物、友との語らい、空想や瞑想に浸るなど、自由にお過ごし下さい。
【児童書コーナー/絵本コーナー】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」は、普通の図書館とは違い、児童書や絵本、漫画と一般書を区別しないで、23のコーナー別に一緒に並べられています。これは、子どもと大人、親子が一緒に、同じ本棚の前で本を選んだり、本棚を眺めながら会話をしてほしいと思うからです。ただ、それでは分けきれない児童書や絵本があります。それを集めているのが、顔の形の児童書コーナー。目のところから小部屋に入って、親子で読み聞かせをするのもよし、お友だちと入ってナイショ話をするもよし。ぜひ、いろいろな楽しい使い方を考えて下さい。絵本のコーナーは1階のキッズスペースにもあります。本棚に囲まれた空間で読み聞かせの会などができる部屋になっています。
【新しい地域経済循環モデル】
これは目には見えない「椎葉村図書館ぶん文Bun」の図書館づくりの特徴のひとつ。地元に本屋さんがない椎葉村では、椎葉村観光協会とのコラボレーションで、本の調達の仕組みをつくりました。現在、全国的に廃業する書店が相次ぎ、東京の図書館専門業者から本を買っている図書館も少なくありません。「椎葉村図書館ぶん文Bun」は観光協会を書店と見立てることで、小さな地域経済の循環モデルを創出することができました。写真は、オープン前に観光協会のメンバーと装備(本のフィルムコートなど)の研修を行ってる様子です。こうした図書館をめぐる地域密着型の取組みは、これから持続可能な地域づくりのモデルとして注目されています。
【椎葉村交流拠点施設Katerie】
「椎葉村図書館ぶん文Bun」は椎葉村交流拠点施設Katerieの2階にあります。Katerieは様々な機能をもったスペースからなる複合施設です。交流スペースには自由に使える椅子やテーブルがあり、研修会や展示会にも利用可能です。ボルダリングやスラックライン、卓球なども楽しめます。カフェコーナーではボードゲームに興ずることができます。読み聞かせの小部屋や絵本棚、遊具が配置されたキッズスペースには授乳室もあります。ものづくりLabには3DプリンターやUVプリンター、レーザーカッターからデジタルジグソーなど、最先端の道具が揃い、クッキングLabでは個人から団体まで様々な料理に挑戦できます。映画鑑賞会も可能なAV機器が揃った大会議室、少人数の会議に最適な小会議室の他に、月単位で利用可能なコワーキングスペースやテレワーク専用ブース、さらにシャワーやランドリー施設も充実しています。椎葉村交流拠点施設Katerieの多様な機能と一緒に「椎葉村図書館ぶん文Bun」を利用することで、遊びや学び、レジャーからビジネスまで、村内外問わず、老若男女問わず、多くの方に多様な用途でご利用いただける場所となっております。
椎葉村交流拠点施設Katerieの詳細はこちらをご覧下さい→椎葉村交流拠点施設Katerie公式サイト
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- 作成者:Super User
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