お世話になっております。椎葉村図書館「ぶん文Bun」の小宮山でございます。

例によって「クリエイティブ司書の推し本」が新しくなりました!今回は、小説の棚の下の方で眠ってしまっている作品たちに風と光をあてながら「文学しようや!」という叫びを本棚に込めてみました!

 

コハチローに「にいちゃんの しゅみが まるみえ だな」と指摘されながらも、忖度なく自らの趣味を全開にした今回の文学特集。どうぞお付き合いください。

ちなみにぶん文Bunの日本文学の棚は「森」、海外文学の棚は「海」となっております。ヒノキ張りのフローリングのお部屋に入って一番奥に文学コーナーがありますので、ぶんぶんいらっしゃってくださいね。

村上春樹さんの小説があまり目立たないところにあったので・・・『職業としての小説家』と『1973年のピンボール』、そして最高傑作のひとつとされる『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を。

村上春樹さんの翻訳もぜひ。レイモンド・カーヴァー『愛について語るときに我々の語ること』。クールです。

アジアの文学にも力を入れていきます!ソン・ウォンピョンさんの『アーモンド』

装丁がかわいらしい、中身はエグい。アンブローズ・ビアースの『悪魔の辞典』。

第104回芥川龍之介賞の受賞作。小川洋子さんの『妊娠カレンダー』。

江國香織さんとリリー・フランキーさんの『東京タワー』を並べたらつい置きたくなった『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』。

19世紀アメリカにおける偉大なる思想・活動家ヘンリー・デイヴィッド・ソローの『ウォールデン:森の生活』と、一緒に読んだら素敵な気がした『美しいハーブの図鑑』、『森のスケッチ』。

海外文学は楽しい!親しみをもつための一歩は、ヨシタケシンスケさんの可愛いカバーイラスト本でどうでしょう。こちらの本は、他にもシリーズ作品がたくさんあります。ぜひ図書館職員までお問い合わせくださいね。

2013年のノーベル文学賞受賞者であるアリス・マンローの『ジュリエット』。スペイン映画の巨匠ペドロ・アルモドバルが映画化(Julieta)したことでも有名かと思います。

もうすぐクリスマス・・・。ということもあって、ディケンズ先生の『クリスマス・キャロル』を可愛い装丁で。

1907年にノーベル文学賞を受賞したラドヤード・キプリング。妖精パックと聞くと知っている方も多いのではないでしょうか?

箱根の「森のふれあい館」にもいますよね(笑)。

『チャタレイ夫人の恋人』でおなじみのD.H.ロレンスは長編小説だけでなく、短編も魅力的です。ちなみにクリエイティブ司書の小宮山は、慶應義塾の英米文学専攻にてロレンスの詩を専攻していました。本当に幅広い作家さんなんです。

ブッカー賞(1989年)、ノーベル文学賞(2017年)と受賞したカズオ・イシグロの代表作『わたしを離さないで』。

『グレート・ギャツビー』は伝統的な野崎孝訳でどうぞ。ロバート・レッドフォードやレオナルド・ディカプリオ主演で映画化されていますね。

海外ファンタジーへの入口にはもってこいの、パオリーニ作『エラゴン』。

1954年のノーベル文学賞受賞者・・・と言わずとも有名なヘミングウェイの『老人と海』。あふれ出るストイシズムとぶつ切りの文体(日本語訳でもわかる)がヘミングウェイらしい作品です。

第146回芥川賞受賞に際してはインタビューなどが話題を読んだ田中慎弥さん。『共喰い』は菅田将暉さんの主演で映画化されましたね。

そして今回のイチ推しが、幸村誠さんの『プラネテス』。これは、人生や人間をマクロコスモスの中に投じる大文学です。間違いなく、壮大な文学です。宇宙漫画といえば『宇宙兄弟』よりもこちらを推したい小宮山の意志を、どうぞ試し読みしてください・・・!

以上のような特集です。今回はバリバリの趣味全開ということで主張が強いですが、ご笑納いただけますと幸いです。

 

クリエイティブ司書
小宮山剛

2024年 (令和6年)
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