過日ご紹介した「ぶん文Bunレビューキャンペーン」ですが、早速感想文が寄せられています!

今回の投稿は、ぶん文Bunネーム「ぽよ」さんから。河出書房新社版日本文学全集の『日本語のために』を読み解いた猛者です!さっそく、レビュー内容を御覧いただきましょう・・・!


『日本語のために』(池澤夏樹編)

 

「日本語のために」というタイトルが不思議で気になって手に取りました。

 

目次を見ると、般若心経の現代語訳や聖書の現代語訳が載っていました。そういえばちゃんと意味を知らないなぁと思って、この本を借りることに。なるほど、般若心経のあの部分にはそんな意味があったんですね。奥深いです。(気になる人はぜひ読んで!!)

 

中でも1番おもしろかったのは、p.459「文法なんか嫌い―役に立つか」という斬新な見出しのところ。「日本語のために」っていう本なのに?おもしろそうです。辛辣なタイトルですが、内容は「私は」とか「私が」とかで使われる「は」と「が」についての解説。この一文字について考えたことがありますか?日本人なら自然と、かつ間違えずに使いこなしている一文字ですよね。この本には、この一文字が含んでいるニュアンスが的確に解説されています。文章を書くのが少し上手になるかもと思いました。

 

もちろん読み飛ばした部分もありましたが、全体的に、これまで知らなかったことを知れた感が強く、大満足な一冊でした。

 

 


今回ぽよさんは、ぶん文Bunオリジナル原稿用紙に綺麗な青ペン文字で感想を認(したた)めてくれました。原稿用紙に手書きで濃厚な読書の記憶を書きつける・・・。久々にこんな体験をしてみてはいかがでしょうか?

ぽよさんのレビューに「読み飛ばした部分もありました」とありますが、読書はそれでいいんだと思います。本という編集物体は隅から隅まで読んでもいいし、そうしなくてもいいものです。たとえ一行しか読まなかったとしても、その一行に大きな価値があるとすればそれでいいのではないでしょうか。

ちょっと齧り読みしただけなんだけど・・・。という方も、どうぞ臆することなくレビューをお寄せくださいね。今回レビューを書いてくれたぽよさんには、1冊目レビューの特典としてコハチローオリジナルしおりをプレゼントさせていただきます!

ぶん文Bunレビューキャンペーンの詳細、ご応募方法はこちらの記事をご覧ください。多くのご応募を、コハチローとお待ちしております!

(クリエイティブ司書・小宮山剛)

2024年 (令和6年)
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