ぶん文Bunレビューキャンペーン」、久々の掲載となってしまいましたが投稿はたくさんいただいております!


今回のご投稿も、ぶん文Bunネーム「ミルフィーユ」さんから。現代作家さんの小説をよくお読みのようですね。

 

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今回ミルフィーユさんにお読みいただいたのは、人気作家である角田光代さんの『対岸の彼女』。いつかの記憶も交えつつ、アドラー心理学にまで言及しながらレビューを書いていただきました。


 

『対岸の彼女』(角田光代)

 

学校で中傷されありもしない言葉を投げつけられても平気な女の子は 『今みんながあたしについて言っていることは、あたしの問題じゃなくあの人たちの抱えている問題。あたしの持つべき荷物じゃない。人の抱えている問題を肩代わりしていっしょに悩んでやれるほど、あたし寛大じゃないよ。』と言った。

 

そういえば、心理学者のアドラーは「他人があなたを嫌うかどうかは、あなたの問題ではなく他人の問題だ」と主張したと、別の本に書かれていたことを思い出した。

 

中学時代の一時期同じような境遇にいたわたしは、あのとき、この本に出会えていたら…あのとき、こんな風に思えることができたなら…なんて考えてしまう。

 

けれど、あの辛い経験をしたからこそ、今のわたしがいる。そんなわたしも悪くないかもと、一冊読み終えて、自分を受け止めることができた。 そういう風に思えたのは、この本には様々な立場の女性が登場し、人生の選択、そしてその気持ちを知ることができたから、ということもある。

 

今、社会に対して女性が声を上げる時代の流れが来ている。わたしが本を読むのは、たくさんの女性の人生を知り、そしてわたしがこの女性だったらどんな選択をするか考えたいからだ。わたしはこれからも本を探し、手に取り、読んでいく。

 

 


ミルフィーユさん、ありがとうございます。

本を読んだときの環境、人生のステージによって、同じ一冊の本でも受け取り方がかわるものですよね。今のミルフィーユさんが『対岸の彼女』を読んだ感想と、未来のミルフィーユさんがそれを読んでの感想とはまた違うものかもしれません。違う町(場所)で読んだとしたら、また異なる思いが沸き起こるかもしれません。物語って、そういうものですよね。

おっしゃるとおり、角田光代さんの作品のおかげでミルフィーユさんと同じく勇気づけられたり、助けられたりする人もいるのでしょう。

中央公論文芸賞を受賞した『八日目の蝉』なんかは「シングルマザー」(なぜ「」がついているのかは是非作品でご確認ください・・・)として生きる女性が罪の意識と愛とのはざまで葛藤する話でした。角田光代という作家さんは、ある境遇におかれた人々(とくに女性)にそっと寄り添ってくれるような物語を紡いでくれるのでしょう・・・。

 

 

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※※↓その他のレビューもご覧ください↓※※

 

ぶん文Bunネーム「ぽよ」さん / 『日本語のために』(池澤夏樹編)

ぶん文Bunネーム「ななろくに」さん / 『むらさきのスカートの女』(今村夏子)

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 (クリエイティブ司書・小宮山剛)

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